水木しげるロードを妖怪と歩く
177体もの妖怪を引き連れて
1993年に誕生した水木しげるロードは、境港駅から水木しげる記念館まで続く妖怪の道。その長さはなんと、約800mにも及ぶ。
そして、水木しげるロードを歩いていると、なんだか怪しげな視線を感じる。
妖怪だ。
この道の両側には無数の妖怪たちがいて、その数はなんと177体。でも大丈夫。本物の妖怪ではなく、ブロンズ像だから。近づいても怖くない。
少し歩けば、またすぐに次の妖怪
君、知ってる!傘じじい!
このあと、「傘化け」だよとしっかり指摘されました。
見覚えのある柄の下駄がズラリと並ぶ。
鬼太郎、実は巨人なのかもしれない。
なんだか独特なポスト。そう、これは妖怪ポスト。
飾りではなく、れっきとしたポスト。
さまざまな妖怪たちのポストがあり、投函するとその妖怪消印で届けられる。
また、店内にある「妖怪未来ポスト」に投函すると、5年後の8月に届くそう。
妖怪だから遅いのか、時間軸が人間とは違うのか…。
そして、なぜ8月なのかというと、お盆=霊在月だから。
ちなみに私はお盆生まれなので、妖怪たちからの誕生日プレゼントになりそうだ。
この「ちょんっ」が大事なの
妖怪にまつわるものだけでなく、鳥取特産品を活かしたカフェやお土産屋さんも数多く立ち並び、食べ歩きしながら楽しめる水木しげるロード。
そして、水木しげるロードの終盤に待ち構えるのは「Le the 池屋」。
鳥取のシンボルとも言える大山の麓にある岸田牧場で取れた牛乳を使用した牛乳ソフトが看板商品。
もう…これでもかというくらいに濃厚。そして、ふわっふわのミルクソフトとは違い、ソフトクリームなのに、食感がある?と思わされるほど。
テイクアウトはもちろん、カフェなので店内でいただくこともできる。なので、寒い時期に訪れても美味しく食べられる。大事なポイントである。
この「ちょんっ」がなかったら、このソフトクリームはまったくの別物になるのだ。もちろんそんなことはないけれど、それくらいこの「ちょんっ」が担う役割はとても重要で重大である。撮影に時間をかけてしまえばしまうほど、失われていくであろう「ちょんっ」。
そうならないためにも早急に撮影を進める。
なんとか無事に終了。そして、最高の「ちょんっ」にありつけた。
Le the 池屋(ルテイケヤ)
公式Instagram:https://www.instagram.com/letheikeya/
水木しげる 生誕100周年
実は、2022年は水木しげる生誕100周年でもある。
めでたくもあり、キリの良いタイミングに来ることができて、つくづくラッキーなわたし。
見たこともないような妖怪たちがたくさんいて、おもしろい名前が付けられている。それに、よーく見ると細部までなかなか凝っていて、どうなっているのか気になってしっかり観察。
こんなことしていると…いやしていなくても、ひょっとすると、ついてきているかもしれない。妖怪たちが。けど、それはそれで賑やかで楽しい生活になりそうだ。
でも、驚かされるのはほどほどにしてほしいなと強く思う。
文 後藤 愛海