松葉がにのお母さん(雌)の親がに、
卵がギッシリ詰まった、冬の山陰の味覚です。
オレンジ色で濃厚な旨味がたっぷりの「内子」とプチプチ食感の「外子」。
カニ味噌と身を楽しむ「松葉がに」とは異なり、小さいながらも「身・味噌・内子・外子」の4種類の味を楽しむことができる親がには、冬11月初旬から12月末までの期間だけ楽しめる冬の味覚です。
松葉がにの雌である親がには、地域によって呼び名が異なったりします。山陰地方では「親がに」、「せこかに」と呼び、香住では「子持がに」、京都では「コッペ」、北陸では「せいこ蟹」「こうばこ蟹(こうばく蟹)」などと呼ばれ愛されています。
鳥取の郷土料理、親ガニのみそ汁
親ガニのみそ汁は、親ガニ(ズワイガニのメス)と大根を使ったシンプルな味噌汁であり、広く県内で親しまれている郷土料理です。
親ガニの甲羅の中に内子(うちこ)、おなかに外子(そとこ)を抱えており、カニ味噌を含め旨味が凝縮されています。この旨味を生かすため、味噌汁の具材は少量にするのがおすすめです。
調理方法:
①親ガニを半分に切り水を入れてゆでる。
②沸騰したら大根を入れ火が通るまで弱火で煮る。
③火を止めて味噌を溶き入れる。
カニのうま味を生かすため、みそ汁に具をあまりたくさん入れずに作りましょう。水からゆでることで親ガニから出汁が出て、大根にしみてとても美味しく召し上がりいただけます。
親がに(せこがに)の茹で方
アツアツの茹で親がにはまさに絶品。
ご家庭でアツアツの茹で立てを味わってみませんか?
調理方法:
①活きた親がにをいきなり湯の中へ入れると、脚が取れてしまうので、たっぷりの真水の中へ動かなくなるまで浸けておきます。(約30分程度)
②親がにをタワシ等で水洗いして汚れを落とします。
③鍋に親がに全体が浸かる程度の塩水(約7%)を入れ、沸騰させます。(塩加減はお好みで調節してください。)
④塩水が沸騰したら親がにの腹を上にして鍋へ入れ(甲羅が下)、蓋をして再沸騰させます。
⑤再沸騰したら蓋を取り、吹きこぼれに注意しながら火を弱め13〜20分程度茹でます。
親がにが茹で上がりましたら、ザルなどに上げ、すぐにお召し上がりになれます。
すぐに召し上がられない場合は、冷水で冷やしましょう。